急性糸球体腎炎
急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいじんえん)の多くは、扁桃炎や咽頭炎にかかったあと、1~3週間たって発病します。特に扁桃炎にかかったあとに起こるケースが多いようですから、扁桃炎後に、むくみ(浮腫)や尿の異常がなどの症状が現れた場合は、急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいいんえん)を疑いましょう。
発症は、小児に多いとされ、発症例の70パーセントは20歳以下で、3歳から10歳までに集中しています。また女性よりも男性に多い、という特徴があります。
発症初期に安静にし、保温を心がけて食事療法をきちんと守れば、ほとんどが完治します。
むくみ(浮腫)は、急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいじんえん)の診断の決め手ともなる症状のひとつです。その他には、血尿と高血圧があります。
急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいじんえん)のほぼ90~100パーセントにむくみ(浮腫)は現れます。特に顔面やまぶたにむくみ(浮腫)が生じます。足や腰におよぶと倦怠感や疲れやすいといった感じになります。さらに悪化して胸水がみられるようになると、呼吸困難や咳、たんが生じ、腹水になると食欲不振や悪心(おしん)や嘔吐がみられます。
診断の確定には、腎機能検査や血液検査の結果でわかります。治療は対症療法が基本で、安静と食事療法、薬物療法となります。小児や若い人ほど治癒率は高いといわれます(10歳以下ではほぼ100パーセント、10~15歳以下でも90パーセント以上)が、成人でも90パーセント近くが治るといわれています。
急性糸球体腎炎の対策
急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいじんえん)は、その多くが扁桃炎や咽頭炎といった感染症が誘因となって生じます。いずれも小児のかかりやすい感染症ですから、これらの感染症にかからないようにすることが、急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいじんえん)を防ぐ有効な手立てです。扁桃炎、咽頭炎のほかにも、インフルエンザや中耳炎にも注意しましょう。
日常的な対策としては次のことがあります:
1.手洗いをする
2.うがいをする
3.身体を生活にする
4.身体を冷やさない
5.睡眠を充分にとる
6.バランスの良い栄養がとれる食事をする
7.規則正しい生活をする
8.ストレスを避ける
その他、これは子どもには当てはまりませんが、過労もさまざまな感染症を、ひいては急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいじんえん)を招く要因となりますので、注意が必要です。
これらの感染症にかかったら、それから10日前後の潜伏期を置いて、急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいじんえん)は発症しますので、この間に特にお子さんの様子を注意してみていてあげることが大切です。むくみ(浮腫)、血尿、高血圧が3大症状といわれます。もし異常がみられたら、ただちに医師の診察を受けましょう。手当てが早いほど完治の可能性が高くなってきます。
発症してしまったら、あとは安静にし、塩分を控えるなどの食事療法をきちんと守ります。薬物療法も行われます。慢性化しないよう定期的に受診しましょう。
急性糸球体腎炎の治療
むくみ(浮腫)、高血圧、血尿をその3大症状とし、腎機能検査や血液検査から、急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいじんえん)と診断された場合、治療法は、対症療法が基本です:
1.安静
2.食事療法
3.薬物療法
1.安静
発症初期は特に、きちんと安静を守ることが必要です。安静というのは、横になることです。体内の物質代謝を低く抑えることで腎臓の負担を軽くします。またそれによって腎臓の血流が良くなることも回復に寄与します。
患者の状態に合わせて医師が「安静度」の規準を示します。
いずれにしても、少なくとも1年間は、医師の指示に従って生活することになります。激しいスポーツ(水泳、登山、スキーなど)は避けます。また妊娠も避けましょう。
2.食事療法
むくみ(浮腫)がある場合には、急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいじんえん)にかかわらず、塩分や水分を控えますが、急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいじんえん)の場合には、さらにたんぱく質も控え、高カロリーを摂取するようにしましょう。
これは、腎臓の機能が低下すると、たんぱく質から生じる化合物や塩分の成分であるナトリウムの排泄がうまくできなくなることから、血液中にこれらの成分が増え、それがむくみ(浮腫)や高血圧の引き金となるからです。したがって腎機能が回復するまで、その程度に応じてたんぱく質や塩分を制限することが必要です。